家族が入院した時、患者さんの話を医者とすることがあると思います。その内容は5つのどれかに含まれると思います。この5つはどれも大切ですが、特によく聞いておく話、しっかり質問しておくところ、聞き流してしまっても問題ないところがあるので紹介します。
病気の説明
ここは患者さんが気持ちを言ったり、希望を伝えても結果は変わらないところです。ここでは先生の患者さんへのおもいやりをチェックする時間です。血液検査の結果を見せられるときこの範囲は肝臓、ここは腎臓というふうに先生がペンで書いてくれているか。過去のデータも併せて見せてくれる先生はおもいやりのある先生です。数字はまだ読めるので理解できると思いますが、CTやレントゲン写真はどんなに先生に一生懸命に説明されても、初めてでしたら理解するのは難しいです。
治療の流れ
病気の説明が終わり次に治療の説明に移ります。
ここは患者さんの希望をたくさん伝えるべきです。
このままこの病院で、この先生で、今から、治療を受けるうえで不安となることをすべて伝えましょう。
患者さんのために治療のアレンジをしてくれるはずです。アクセスのよくない病院なら近くの病院でも同じような治療を受けることができると勧めてくれるかもしれません。
治療の結果の説明
ここでは先生の誠実さがはかれます。特に治療がうまくいかなかったときは患者さんや家族の感情に配慮しながら説明しないといけません。
ここの部分ではこれまでの治療が
- 予想通りいっている
- 良くもなっていが悪くもなっていない
- 悪くなっている
話の内容はこの3つのどれかです。②や③となったときに主治医の先生がどのように説明するか注目しましょう。
聞くべき質問は
- うまくいっていないならば次の治療選択肢はどのようなものがあるか。
- 最初にその治療をしなかった理由は何なのか。
を聞きましょう。
退院のタイミングの話
患者さんの状態がよくなり、いよいよ退院の話になります。先生が考えている退院のタイミングは
- ・点滴が終わり、飲み薬だけで治療が行うことができる
- ・歩ける。車いすで入院した方はベッドから起き上がることでできる
- ・口から食事が十分に行える
この3つです。
家族にとっては患者さんが帰ってくるのにいろんな懸念があるでしょう。
- 布団から起き上がるのが難しくなっているからベッドと自宅に置かなければならない。
- 手すりを付けないといけない。
- 一人暮らしだからヘルパーさんに来てもらわなけれないけない。
- そもそもベッドを置ける部屋がない
- 患者さんが寝室からトイレに行くには階段が急すぎる
などです。この準備がそろってから退院してほしいと家族は思っているはずです。
きちんとこのことを伝えましょう。
看護師さん、MSW(メディカルソーシャルワーカー)さん、主治医は親身になって相談に乗ってアドバイスをくれるはずです。
退院後の話
退院後にも通院をしなければならないこととの方が多いはずです。
その際、3つの選択肢が基本的には存在します。
- 変わらずそのまま主治医
- 近くの開業医
- 訪問診療
多くの患者さんは主治医の先生に診てもらいたいと思うはずです。それは当然のことで、入院しないといけないくらい体調が悪くなったときに、主治医をリーダーとしたチームが毎日何回も病室まで足を運んで治療を行ったのだから信頼は厚いでしょう。
一方、通院するとなると自宅からのアクセスや予約の取りやすさなどが重視されると思います。仕事やおうちのことなどしなければならず近くてすぐに見てもらえる先生の方が都合がいいと思います。
分かっていても主治医の先生から開業医や訪問診療の先生を提案されたときは、見放されたような顔をされる方もおられます。
しかし、心配はいりません。これまでの経過を長文の手紙にし、これからの治療はこうしてくださいときちんと連絡しています。訪問診療の先生の中には、患者さんの入院している病院まで足を運んで主治医の先生や看護師さんと話をしています
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